5/23 異邦人
どうも。
高3の担任の先生が、最後の学級通信としてくれた言葉に、「矜持をもって生きてほしい」というものがあった。
カミュの『異邦人』に出てくるムルソーのように、誰に笑われようとも、絶対に譲れないもの。絶望の淵に立った時、自分をまた奮い立たしてくれるもの。そんな矜持があればいい人生だったと思えるんだって書いてあった。(ちな先生は浪花節らしい)
高3の音楽しかやってこなかった私には、何を言ってるんだかさっぱりだった。
でも、大学に入って、高校までとは全く違う勉強をして、本も読むようになって、やっと先生が言いたいことがなんとなくわかるようになった。
なので、この機に異邦人を図書館で借りて読んでみた。
いやー主人公エグっサイコパスなの!?が素直な感想。
でもめちゃくちゃ惹かれる。
殺しの理由が太陽のせいって…
これはカミュが幼い頃貧困を経験して、太陽とか砂浜とかそういったものに救われたっていう経験からきているのね。
だから主人公はイマとか、自分の本物の感情、自然、目に見えるもの、といったものが大切。愛というより性欲。自分の感情に嘘はつかない。だから母親の死にも、取り繕って泣いたりしない。たとえそれが他人に笑われようと、軽蔑されようと、それが彼の死に繋がろうと。これが主人公の矜持なんだ。
この異邦人っていうタイトルは、主人公が普通の人間ではないってところから付けられてるんだろうなぁ。
ところで私はというと、大学入って3年間、自分の矜持は何なのか探し回ってるけど、全く見当もつかないね。
ちなみに矜持はもちろん、夢とか目標すらない。
就活始まるから、そろそろ自己分析を徹底的に始めて、自分のやりたいことで今後生きていきたいところなんだけど、肝心なやりたいことがないぞ。
でもこれって結構多くの大学生の悩みでもあるよね?
そもそも矜持とか夢って必要?って思ったり。
夢がなくとも毎日しゃんと生きてる。
でもそれがないから心は不安定なのかもしれない。
自分に軸がないから、他人に振り回されるんだろうな。
あ~矜持、私も手に入れられたら楽に生きていけるんだろうか。
夢はなくとも、ムルソーみたいな矜持をもって生きていきたいとは思う。
あと、私は結構「人生に無駄なことは起こらない、全て意味がある」派の人間なんだけど、カミュもそうだし、最近「人生はまったく無駄で、何の意味もない」派の意見をよく聞く。
こればっかしは正解不正解ないと思うけど。
意外と私はロマンチストなのか?
いや、でも昨日のチアダンを見てあっち側の人間の話だなって思っちゃったから多分違う。
明日は住住見て、オードリーのオールナイトニッポン聴いて、楽しく生きよう。